かつて女子フィギュアの花型と言われた、氷上を一本の脚で滑り抜けるスパイラル。
SNSでは今でも、2026年の現在になってもなおあの頃のスパイラルを復活させてほしい!という熱い声が絶えません。
特に、浅田真央さんが見せた指先まで神経の通った凛とした姿は、もはや一つの芸術作品でした。
実は、あの美しさは単なる柔軟性だけでは語れません。
そこには、現代のスケートでは見えにくくなったバレエの基礎とエッジを操る技術(コンパルソリー)という、究極の職人芸が隠されていました。
フィギュアのスパイラルシークエンスはなぜ廃止されたのか
かつて女子フィギュアの花型と言われたスパイラルシークエンスが廃止された最大の理由は、
です。
現在はスパイラルシークエンスという独立した採点項目はなくなり、コレオシークエンス(ChSq)という、より自由度の高い枠組みの中に統合されました。
つまり、技そのものが禁止されたのではなく、ルール上の縛りが解かれたという表現が正確です。
なぜ独立したルールだとダメだったのか?
一見、美しくこれほど愛された技が、なぜ廃止に近い形になったのでしょうか?
そこには競技としての切実な背景がありました。
- プログラムを圧迫する時間の壁
旧ルールでは「一つの姿勢を3秒以上キープする」といった厳しい時間制限があり、ジャンプやスピンの難易度が上がる中で、プログラム全体のスピード感を削ぐ要因となっていました。 - 柔軟性格差の問題
スパイラルは、画像にある浅田真央さんのように体の柔らかい女子が得意とする要素でした。
しかし、レベル(1〜4)を判定するための条件が厳しすぎたため、体が硬い選手が無理をして姿勢を作ったり、全員が同じようなポーズになったりと、かえって個性がなくなるという皮肉な結果を招いていました。 - レベル4の飽和と点数差の消失
多くのトップ選手が当たり前に最高難度のレベル4を獲得するようになり、技術的な評価で差がつかなくなっていました。 - 音楽の自由度の制限
必須要素が多すぎて音楽を表現する時間がないという本末転倒な状況を打破するため、要素を整理する必要があったのです。
スパイラルシークエンスの代表格 浅田真央の美しさ
スパイラルシークエンスの代表格といえば、やはり浅田真央さんです。
Masquerade Waltz #浅田真央 #MaoAsada pic.twitter.com/gW23xIcRLI
— Daily Mao Asada (@dailymaoasada) February 7, 2026
彼女のスパイラルがなぜ特別だったのか。
微動だにしないエッジと手の同時変化
ポジションをスタートし、クロスで脚をキャッチ。
エッジをインからアウトに切り替える瞬間、同時に手も入れ替えますが、体幹は微動だにせず滑らかに変化します。
この精緻なコントロールこそが、彼女の真骨頂でした。
バレエの基礎とコンパルソリー
柔軟に四肢が伸びる美しさは、幼少期からのバレエの基礎があるからこそ。
また、今はなきコンパルソリー(規定課題)を丁寧に積み重ねてきたことで、氷を切るような正確で美しいエッジ使いが可能になっていました。

個人的には、浅田さんのスパイラルシークエンスを超えるものはないというくらい好きです。
今のルールで見られる進化したスパイラルとは?
独立した項目ではなくなったことで、今のプログラムでは逆に選手それぞれの1番キレイな形が見られるようになっています。
自由な組み合わせが可能に
現在の「コレオシークエンス」では、スパイラルの途中でイナバウアーを入れたり、ハイドロブレーディングを組み合わせたりと、つなぎの工夫が無限大です。
浅田真央さんのような伝説の継承
復活させてほしい!と願うファンが多いあの美しいファンスパイラルは、現在はレベル判定に縛られない芸術的な加点要素として、ここぞという見せ場で使われています。



廃止は表現の幅を広げるための進化だったんですね
まとめ
検証の結果、スパイラルシークエンスが独立した要素から消えたのは、スポーツとしての難易度と、芸術としての美しさを両立させるためのルール進化が原因でした。
あの長いスパイラルをずっと見ていたい!と思うのですが、ルールが変わったからこそ生まれた新しい表現の形も、今のフィギュアの魅力の一つなのかもしれない、とも感じます。
2026年ミラノ五輪ではりくりゅうペアが見事に金メダルを獲得しましたね。
実はペアがここまで強くなったとされる意外な理由についてはこちらから↓






コメント